子宮頸がん(しきゅうけいがん)はその他のがんと異なり、原因が解明されています。
子宮頸がんの原因は、ほぼ100%がヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染であることが明らかになっています。
子宮頸がんの原因である発がん性HPVは、皮膚と皮膚(粘膜)の接触によって感染するウイルスで、多くの場合、性交渉によって感染すると考えられています。
HPVは、すべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告があるほどとてもありふれたウイルス。このため、性行動のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っています。
子宮頸がん(しきゅうけいがん)は、女性の命はもちろんのこと、妊娠や出産の可能性まで奪ってしまう、生活や人生に大きな影響を及ぼす病気ですが、定期的な検診によってがんになる前の状態(前がん病変)を発見することができ、がんになる前に治療が可能な病気です。
子宮頸がん予防ワクチンを接種することでHPV 16型とHPV 18型の感染を防ぐことができますが、全ての発がん性HPVの感染を防ぐことができるわけではありません。
そのため、ワクチンを接種しなかった場合と比べれば可能性はかなり低いものの、ワクチンを接種していても子宮頸がんにかかる可能性はあります。
子宮頸がんを完全に防ぐためには、子宮頸がんワクチンの接種だけではなく、定期的に子宮頸がん検査をすることで前がん病変のうちに見つけることが大切です。