体内の窒素は腎からしか排泄されませんので、クレアチニンは血液を介してすべて腎臓より尿中に排泄されます。このためクレアチニンの血中濃度は腎機能(ろ過能)の指標として用いられています。
脂質や糖質と異なり、たんぱく質が代謝されると老廃物(窒素化合物)が残ります。この老廃物は腎臓でろ過されて尿中に排泄されるため、大量にたんぱく質をとると腎臓の負担が増え、ますます腎機能を悪化させることになります。そのため、腎機能が低下している場合にはたんぱく質の制限が必要になります。
また、摂取するエネルギー量(カロリー)が不足すると、体内に貯えられていたたんぱく質がエネルギー源として消費されます。その結果、筋肉組織などの細胞が壊されて血液中の窒素化合物が増え、腎臓の負担が大きくなります。また、細胞内にあったカリウムが血液中に流出するため、カリウム濃度も上昇し、心臓に悪影響を与えてしまいます。たんぱく質を制限しているときは糖質や脂質でエネルギーを補う必要があります。
エネルギー量を確保するためには油や、でんぷんを使った調理をうまく活用しましょう。